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  • 寺町 幸枝

仕上げ一つで コートは見違える


インタビュイー:樋代 廣人さん(三陽商会 プレス技術者)

服も人間と同じ

三陽商会で「仕上げのプロ」として活躍するプレス技術者の樋代廣人さん。「100年オーナープラン・ケアプログラム」において、購入から3年経過したお客様のコートをお預かりして再プレスしてお返しするというプロジェクトに携わりました。通常の仕上げの約3倍の時間を要して丁寧に関わったコートたちとの経験は「本当に勉強になりました」。熟練した職人をも唸らせる機会になったそうです。

袖の裏地を少しアイロンがけするだけで長持ちする

「普段着ているコートの裏地、特に袖の部分の裏地をさっとアイロンがけしておくだけでも、コート表面に当たりや白化(はっか)が出ないようになるものです」と、このケアプログラムを通じて改めて気がついたという、“コートをキレイに保つ秘訣”を話してくれました。

60点の服を、仕上げで100点満点に

「アイロンがけには重要な三要素があります。スチーム(蒸気)、ベーキング(蒸した状態)、バキューム(蒸気を吸い上げる)です。これをアイロンの重さを上手に利用しながら操作して、素材と喧嘩しないようにアイロンをかけていくのです。100点満点の洋服なんて存在しません。たとえ縫い上がりが50〜60点でも、仕上げ次第で満点にもできるんです」そう語る樋代さんの言葉には、足かけ50年以上、日本のアパレル業界でアイロン技術の腕を磨いてきた努力と、それに伴う自信が溢れています。

Photo:Fumiaki Omori(f-me) Text:Yukie Liao Teramachi

sanyocoat.jp連載「SANYO COAT STORIES」より


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